中村文則の同名原作は、新潮新人賞を受賞した他、英訳版の『The Gun』が2016年の「ウォール・ストリート・ジャーナル」年間ベストミステリー10冊に選出されるなど、国内外から評価を受けた作品です。, 主演は、『武曲 MUKOKU』で第41回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した村上虹郎。, ヒロインには広瀬アリス。快活な一方で、心の中に何らかの問題を抱えている女子大生・ヨシカワユウコを演じます。, 偶然銃を拾った主人公・西川トオルがその魅力に捉われ、徐々に銃に支配され狂気に満ちていく様を鮮烈に描く、ジャパニーズ・フィルムノワール。, 大学生、西川トオル(村上虹郎)は、雨の夜の河原で、ひとりの男の死体と共に放置されていた拳銃=COLT社の「LAWMAN MK Ⅲ 357 MAGNUM CTG」を手にし、それを自宅アパートに持ち帰りました。, 悪友のケイスケに合コンに誘われたトオルは、欲求不満気味のケイスケとの付き合いから、その夜出逢った女(日南響子)と一夜のアヴァンチュールを楽しみます。, 女の部屋でのセックスは、銃の手にした高揚感のあるトオルにとっては、さらに心地よいものでした。, カフェでバイトしているという女は、バイト先で分けてもらった豆で挽きたてのコーヒーとトーストでトオルをもてなしました。, 食べながらテレビに目を向けると、銃と関係する男の遺体が発見されたというニュースが飛び込んできます。, 心配する女を再び抱いたトオルは、その日以来、彼女を「トースト女」と頭の中で呼ぶようになり、セックスフレンドとして、度々性欲を吐き出すようになります。, 一方でトオルは大学の学食で、以前も講義中に話しかけてきた美人のヨシカワユウコ(広瀬アリス)と再会。, 彼女に興味を抱きますが、それ以上に銃の存在感のほうがトオルの中で圧倒的な位置を占めるようになっていきます。, やがて、刑事(リリー・フランキー)の突然の訪問を契機に、精神的に追い込まれてしまったトオルは、ある決断を下しますが…。, 『銃』のあらすじをこう書くと、ギリシャ悲劇やシェイクスピア悲劇のような、不変の神話性を感じます。, シェイクスピア『マクベス』では、3人の魔女による「やがて王になる」と言う予言が、マクベスを血塗られた道へと進ませました。, 『銃』でも、刑事がトオルに掛けた言葉が、トオルの脳裏に焼きついて離れなくなります。, 名を持たない(トオルが知ろうともしない)彼女は、まるで女神のような包容力を持っています。, 彼女にとってトオルと寝ることは、欲望でも愛でもなく、食事や睡眠と同じく、当たり前の行為なんです。, 相手を誘導して、自分の都合の良い返事を得ようとするヨシカワと、自己決定能力を持った“トースト女”は対極の存在です。, 完成した本作を観た、原作者の中村文則は、「ヨシカワユウコと「トースト女」(「トの女」)。主人公をめぐるふたりの女性の片方には固有名詞があり、片方にはありません」と言う、インタビュアーの発言に、こう答えています。, 陰と陽というか。でも、陽が単純な陽じゃないのがポイントかなと。ヨシカワユウコに関しては、(主人公にとって)もう一個のあったかもしれない未来ということなんだと思います。「トの女」は主人公のいつもの日常なんですよね。ヨシカワユウコに対しては「親密になるゲームをしよう」と思いつつ、内面では「普通の人になりたい」ということがあったのかもしれない。その複雑な対比として、あのふたりを置いたのだと思います, 原作者の意図とは違うのでしょうが、“トースト女”はトオルを救おうと手を差し伸べた女神の様に見えました。, 彼女と村上のラブシーンは、リアリティがあり色っぽいのですが、とても美しく、芸術的です。, “トースト女”という、名も無い女神に欲望の限りを尽くして、怒りを買った男は、破滅するしか無いんです。, 配信来てくれた皆様ありがとう!とても楽しかったです‍♀️おやすみなさい pic.twitter.com/zkqCViZ1jH, — 日南響子 (official) (@kyooko_hinami) 2018年5月1日, 武正晴監督は、モノクローム映像によって、見事にこの原作の本質を浮き彫りにしました。, また、映画をより一層見応えのあるものに昇華させた、日南響子の演技と存在感にも注目です。, 映画『銃』は、2018年11月17日(土)よりテアトル新宿ほか全国ロードショーです。, Tags : 日本映画 / 武正晴 / 2018年公開 / KATSU-do / 吉本興業 / 中村文則 / 日南響子, 映画『無頼』感想考察と評価レビュー。井筒和幸監督8年ぶりの作品は“激動の昭和史”を生き抜いた男の視点で描く, 映画『無頼』は2020年12月12日(土)から「新宿K’s cinema」「池袋シネマ・ロサ」「横浜ジャック&ベティ」を皮切りに全国順次公開 世間から弾き出されながらも、誰にも頼らず真っ直ぐに生きた男 …, 映画『食べる女』ネタバレ感想。結末までのあらすじで女性あるあるのキャラたちが見つけた幸せとは, 「恋」も「ごはん」も食べてみないとわからない! もっと貪欲に欲しいものは欲しい!美味しいごはんを食べて、健やかに前に進もう!転んでも失敗しても、もがいて泣いても、そこにはきっと、おいしくなった自分がい …, 実写映画『ホットギミック』あらすじネタバレと感想。ガールミーツボーイという山戸監督ワールド全開!, 映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』6月28日(金)全国ロードショー! 2018年、第31回東京国際映画祭の「日本映画スプラッシュ」部門で監督賞、そして東京ジェムストーン賞を村上虹郎が受賞した映画『銃』。さらに本作は、2019年3月2日〜8日までエジプトで開催された、第3回シャルム・エル・シェイクアジアン映画祭(SAFF)の長編コンペテ... 映画『銃』は、11月17日(土)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー!“これほど美しく、手に持ちやすいものを、私は他に知らない”というキャッチコピーの本作の原作は『悪と仮面のルール』『去年の冬、きみと別れ』で知られる芥川賞作家の中村文則。プロデューサーに... 映画『桜姫』のフル動画を無料視聴する方法を分かりやすくご紹介していきます!↓今すぐ『桜姫』の動画を無料で見たい方はこちらをクリック↓なお、当記事でご紹介している映画『桜姫』の動画配信状況は2018年12月現在のものになります。VOD(ビデオオンデマンドサービ... 【武正晴監督インタビュー】『銃』の原作映画化で感じた郷愁と青春ノワールへの気... 『罪の声』小説あらすじネタバレ。犯人9人は映画化キャストで誰になるのか⁈【予想解説】, 『ミッドナイトスワン』小説と映画の結末の違いをネタバレ考察!ラストまで続く内田英治監督の細かい心理描写|映画という星空を知るひとよ30, 映画『罪の声』ネタバレあらすじと感想レビュー。実在の未解決事件の真相を解き明かすミステリー!, 『きみの瞳が問いかけている』ネタバレ感想とラスト考察。映画は横浜流星のキックボクシングに魅了される, 映画The Witch魔女|ネタバレ感想。ラスト結末までノワール・SFサイキック・バイオレンスが作り込まれた秀作, 『さくら』小説ネタバレと結末までのあらすじ解説。西加奈子原作の一匹の老犬が見守る家族のヒストリー|永遠の未完成これ完成である16, 『来る』ネタバレ感想と考察。ホラー映画に登場したアレの正体を解説【オムライスのくにへいってみたいの意味も】, 映画『ばるぼら』あらすじと感想。二階堂ふみがヌードの濡れ場で稲垣吾郎を相手に手塚漫画に挑む|TIFF2019リポート23, 『朝が来る』原作小説ネタバレと結末までのあらすじ。映画で母としての女性の生き方はどう描かれるか考察|永遠の未完成これ完成である7, 『ミッドナイトスワン』ラスト感想と評判解説。最後の海で世界へと飛び立っていく“二人”の美しい白鳥の姿. Ⓒ吉本興業 【公開】 2018年(日本映画) 【原作】 中村文則 【監督】 武正晴 【キャスト】 村上虹郎、広瀬アリス、日南響子、新垣里沙、岡山天音、後藤淳平(ジャルジャル)、中村有志、日向丈、片山萌美、寺十吾、サヘル・ローズ、山中秀樹、リリー・フランキー 【作品概要】 芥川賞作家の中村文則による同名デビュー作を『百円の恋』などで知られた武正晴監督が演出を担当し、若手人気俳優の村上虹郎と広瀬アリスで映画化。 企画・製作は奥山和由が担当し、かつて自身がプロデュースをした『海燕 … 原作|中村文則「銃」 (河出書房新社) 脚本|武正晴・宍戸英紀 制作プロダクション|エクセリング 企画制作|チームオクヤマ 配給|KATSU-do・太秦 製作|KATSU-do 村上虹郎、広瀬アリス、リリー・フランキー、日南響子、岡山天音、新垣里沙、後藤淳平(ジャルジャル)、中村有志、日向丈、片山萌美、寺十吾、サヘル・ローズ、山中秀樹, 【作品概要】 『溺れるナイフ』の山戸結希監督の待望の長編作品は、相原実貴の同名コミックを映画化。 主演は乃木坂46の堀未央奈。乃木坂46 …, 韓国映画『天命の城』は、6月22日(金)より、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー! 『王になった男』以来のイ・ビョンホン主演の本格時代劇。清の侵攻を受けた李氏朝鮮6代王仁祖は南漢山城に籠城作 …, 今週1月6日(土)から公開されるおすすめの映画は、劇場未公開だった『シークレット・デイ』。 2017年にWOWOWで初放送されましたが、この度、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で特集上 …. 映画『銃2020』公開記念番組 奥山プロデューサー解禁スペシャルトークtv 映画『銃2020』公開記念番組 奥山和由・加藤雅也・武正晴 映画『銃2020』公開記念番組 奥山和由・日南響子・佐藤浩市 (C)吉本興業 【公開】 2018年(日本映画) 【監督】 武正晴 【原作】 中村文則 【企画・製作】 奥山和由 【キャスト】 村上虹郎、広瀬アリス、リリー・フランキー、日南響子、岡山天音、新垣里沙、後藤淳平(ジャルジャル)、中村有志、日向丈、片山萌美、寺十吾、サヘル・ローズ、山中秀樹 【作品概要】 中村文則の同名原作は、新潮新人賞を受賞した他、英訳版の『The Gun』が2016年の「ウォール・ストリート・ジャーナル」年 … 映画ってスバラシイ! WOWOW放映の映画「銃」を観ました 2018年の日本映画。 原作は、芥川賞作家の中村文則さんのデビュー作だそうです。 …またリリー… 芥川賞作家・中村文則の同名デビュー作を、『百円の恋』の武正晴監督のメガホン、村上虹郎と広瀬アリスの共演で映画化。, この記事では、“トースト女”として映画『銃』に登場する、日南響子の魅力に迫ります。, 【キャスト】 中村文則デビュー小説「銃」の映画化が決定し、公開が発表されました。 その原作の話題性はもちろん、キャストにも大きな注目が集まっています。 映像もモノクロを基調にしているということで、独特の世界観が広がりそうですね。
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