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JRという超民間企業

すべてを「公共交通で行く」 西国三十三箇所参りをはじめて2年。
JR西日本にはかなり貢献している。
自宅から天王寺や梅田に行くぶんには気づかなかったが、ICOKAが使えない路線がたくさんあるのだ。
先日行った和歌山線も、紀勢線もダメ。
おかげで、たんまりとチャージしたICカードの残高は減らず、財布の中身が減った。

ICカードを使えない駅は、いずれも駅員一人。改札口が複数あっても「○○の改札口へ」と、客に足を運ばせよる。せっかく駆け上がった階段を下り、ICカードの入場記録取り消し後は、また階段を上らねばならない。
えっ、辺鄙な駅ではないか・・・との声が聞こえてきそうだが、多くの人が往来する、紀三井寺(紀勢線)と粉河(和歌山線)だ。

JRはかつて日本国有鉄道だったよな・・・。全国をネットワークする鉄道として、わが国の公共交通の要だった。
土光臨調会長に「命を賭して」と要請された亀井正夫氏が分割民営化の道筋をつくりあげた7つの会社のうち6つは、国民の足を担う。分割民営化後は、体質はお役所にも拘わらず、せっせと利益を上げるべく、利潤追求だけはしっかり民間企業と化した。

収益の悪い路線は運行数を少なくする、または廃止。だからICカード改札機すら設置しないのだろう。
「運行しているだけでも有り難いと思え」という声が本社あたりから聞こえてきそうだ(誤解があるといけないので、現場の社員たちは顧客満足を向上させるべくソフト力を養っている)。赤字路線の利用者を増やすために、利便性を高めようという発想がまったく見えない。
阪神と近鉄が相互乗り入れして神戸-奈良間の需要を掘り起こし、かつ利用者の利便性を高めようとする企業としての使命感や、たま駅長による話題づくりで活性化する和歌山電鐵の努力や知恵なんぞ、感じられない。とくにJR西日本にはまったく感じられない。

おまけに、国鉄の赤字を、ヤニーズが支払うたばこ税で一部まかなってもらったにも拘わらず、JR西日本は喫煙者への恩返しどころか、喫煙者を排除している。
ヤニーズでないみなさま、JR東日本では駅前広場に喫煙スペースがちゃあんとあるのですよ!
野天であっても喫煙場所をつくるとなると、スペースを割かねばならない。掃除も定期的にしなければならないから、コストがかかる。
乗客にとって「乗らねばならない」のだから、とくに顧客満足を追求する必要もない・・・。こんな声を感じてしまうのは、私一人ではないだろう。

土光さんも亀井さんも、分割民営化しても公共交通としての使命感を持ち続けさせることは企図したはず。
尼崎の大事故、集団訴訟・・・企業体質を見直す機会を与えられているのに、その恵みを受け取らないのは、貧しい「意思」と思う。

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