気鋭の研究者に学び交流する「知」の場。関西から発信する、(妥協しない)高品位な「知」。

‘けったいな日本語’ カテゴリーのアーカイブ

正月のつぶやき。

2015 年 1 月 3 日 土曜日

NHK「ブラタモリ」が今年4月からレギュラー番組として帰ってくることを知り、楽しみに思いつつ正月3日の集中アンコール放送をみた。地形や土木への関心が高いタモリの視点や、地理や土木の知見がテーマになっていることを、嬉しく思う。同番組のファンが多いのは至極納得できる。

一方、まったく納得できないのは新語流行語大賞「ダメよ…」とそれを演っている女性お笑いコンビだ。「ダメよ…」を聞いたとき、森進一の歌詞を思い出した。昨年もそうだが、関東の悪しきギャグの見本だ。コンビは名前を「日本…」から「東京…」に変えていただきたい。

ギャグ以外を見ても、笑いのセンスが低い、悪い。喋り方、へんな大阪弁をつくるなど、低俗そのものだ。

こんなんを世の人々は評価しているのだろうか・・・と、ちょっとググってみた。「インパクト抜群のキャラクター」「グロかわいい魅力」「ネタの密度が濃い」。大賞を受けた「ダメよ…」は「最高にシュールな言葉」で、子どもに人気という。彼らの視聴率の稼ぎ力はふなっしーをしのぐという記事もあった。へえ~。

わが社の編集顧問曰く「森進一のパクリなら、”空を見上げりゃ空にある”と思ってたら”何もない春です”や」

文化度の高さが尊敬を集めている日本なのに、こんなんが日本の笑い文化として世界に発信されていいのか?新語流行語大賞を選ぶ側の認識や能力がこの程度ということか。

・・・そういえば、「現代用語の基礎知識」は間違いが多かったなぁ。

 「スピード感を持って対応願いたいと思います」

2013 年 4 月 19 日 金曜日

「スピード感を持って対応願いたいと思います」

なんど聞いても慣れないし、慣らされてはならない。
「スピード感」とはなんぞや。

某転職紹介サイトでは「物事を速く、的確に判断し、決断を下す能力のことを表し、計画を迅速に実行に移す能力を指す場合に良く使われます」。はてなキーワードサイトでは「意志決定などが早く、迅速に物事を進める様子。政治の文脈では、えてして、中身は無く、見せかけを重視する人たちがよく使う」。これ以上言うことはない。

「願いたいと思います」は、「願いたい」には希望の思いが込められているし、さらに「思います」をつけるのは二重表現だ。「私が勝手に希望しているだけですよ」との意か?優しくやんわりとした表現を装うためか?

まともな日本語なら「迅速な対応を願います」でよい。

スポーツ選手の「がんばりたいと思います」も同様だ。「がんばろうと思うが、がんばれないこともあります」と、予防線を張っているように聞き取るのは、受け手の性格が悪いからとも言えまい。

この手の表現は巷に溢れているが、鈍感にはなるまいぞ。

やめて!「お訴え」

2011 年 8 月 29 日 月曜日

総理候補者となる人々が自分の演説で、「お訴え」しておられる。

一人だけではない、5人の演説をすべて聴いていないが、少なくとも決選投票の2人は揃いもそろって「お訴えさせていただきたい」。民主党になってから政治家の発信する日本語、謙譲語・尊敬語・丁寧語がひどくなった。

これも国難。「有識者」のみなさん、なんとか進言してください。

閣僚たちに正しい日本語をつかってくれるよう教育係をつけてください!!!(叫び)

思います。

2011 年 6 月 17 日 金曜日

イベントで進行台本を書く、司会者と打ち合わせをする。そのときにいつも言う言葉がある。

「次に○○に進みたいと思います という言い方はやめてね。」なぜやめてほしいかも説明するが、なかなか指示通りにはしてくれない。

次のプログラムは決まっているのだから、司会者が「思」おうが「思」わなくとも、コトは次に進むのだ。

また、「○○したいと思う」は意志を示す言葉が重なっているから、後者は不要だ。

政治家の発言でも、この手の「思います」がかなり、かなり多い。

「・・・させていただきたいと思います」なんて、聞きたくもないワイ。

あるテレビ番組で、人気キャスター池上彰氏のツイッターを紹介していた。ユーザー名も写真も池上彰で、「○○を発信したいと思います」というキャッチフレーズ。

池上氏は「それは私ではありません。第一、思いますという言い方はしません」と、キッパリ。

池上氏のリアクションに、我が意を得たりと喜んだのは私だけではないはず。

「思」わなくてもコトは進むし、意志は十分伝わっている。

・・・していただいてもいいですか? 続編

2011 年 5 月 9 日 月曜日

先日、コストコにはじめて友人と行き、強烈なアメリカンを体験した後、やっぱりここでも「・・・していただいてもいいですか」攻撃を受けた。
帰りの出口で鞄の中味をチェックする時に
「鞄の中をみせていただいてもよいですか?」ときた。
この時も言った店員さんに、正しく不愉快でない日本語を使えと、思わず注意した。

で、そのことを友人が別の友人に報告、「ミチコ、こんなん言うねんで」。
別の友人のリアクションに驚いた。
接客セミナーで、
選択の余地を与えないことをお客さんに強いる場合は、あたかも選択できるような言い方、つまり「・・・していただいてもよいですか」と言うべしと、教育していたと言う。

なんと情けない。これこそ、この言い方の無礼さを象徴している。

そんな言い方が適切だと信じる日本人を量産することは、小さな、しかし大きな犯罪だ!

・・していただいてもいいですか?

2011 年 2 月 3 日 木曜日

一昨日はこの言葉、10回以上言われた。

りそな銀行でカウンターの女性に3回、案内係の男性に1回。そしてコンビニで・・・。

時には「正しい日本語を」と、言い直させる。が、たいがいしんどい。

素直に「・・してください」と言えばよい話しなのに、「・・てもいいですか」と可否をたずねる。いや、この言葉は可否をたずねているのではなく、強制しているのだ。強制していない言い回しで、慇懃無礼に強制している。なんとも無礼!

それをわからずに使っている大人が多いことに驚く。りそな銀行の男性案内係は50歳代だったし女性も40歳前半。コンビニの若者マニュアル言葉とは全く違う。「おかしい」と思わないところは若者も大人も同じだが、思わない土壌が違うはず。

せめて国会で聞かないだけでもまだましと思うべきか・・・。

こんな日本語の状況です。

2011 年 1 月 26 日 水曜日

これも前から気になっていた「状況」という言葉。
テレビを見ていると、この言葉を使う輩がなんと多いことか!
・・・雨が降っている状況です。
・・・起きやすい状況です。
広辞苑を引くと「ありさま。様子。情勢」。
→雨が降っているありさまです。
→起きやすいありさまです。
素直に「雨が降っています」とか「起きやすい」と言えばよいのに、「状況」という言葉がはさまれる。
この頃は、クライアントのチェックバック原稿にも「状況」が使われている状況だ(笑)。

「状況」という言葉を使うと、立場が客観的になるように思うのではないか。
断定するのではなく、第三者として客観的に見ているのだから、自己責任はない。
そや、自分で責任をとらなくて良いと思える言葉なのだ。
100%●●だと断定しないから、そうでない部分もあるという余地がある。言い訳もできる。

それにちょっと賢い表現にも思えるのかも知れない。
賢いはずのアナウンサーやニュースキャスターが使っているんだから。

通常、原稿はスリムな方が良く、スリムとは、なくても充分意味が通じる言葉--不必要な言葉をなくすのが基本だ。

世の中には「コーヒーにな」る人や、「お釣りにな」る人が多いけれど、これと通じるところもあるのかも知れない。言葉数が増えるぶん丁寧な表現だと勘違いしている人もいるかも知れない。

言葉はホンマにこわい。
何度も聞いていると、ついつい使ってしまう。
子どもの頃、わが家の向かいのニノミヤムセンから大音量で「女のみち」という大嫌いな歌が流され続け、知らぬ間についつい口ずさんでいた・・・。

あ~、変な言葉を伝播させてくれるな!

客にしゃべらせるな!

2010 年 3 月 30 日 火曜日

まちなかで「コーヒーでも飲んで・・・」と、目につくのはセルフサービスの店ばかり。

トレイを持って並ぶのが嫌な時だってある。自分でトレイを運ぶなんてしたくない時もある。

とくに閉口するのが、

客にいっぱいしゃべらせようとすること。

注文を言うだけでは許してもらえない。

「ご注文は以上でしょうか?」

「砂糖は?フレッシュは?」

「サービスカードはお持ちですか?」

じゃかましいわい。客にしゃべらせへんのがサービスというもんじゃい。

彼らは真のサービスをまったく理解していない。

セルフサービスでない店でも、客にしゃべらせる。

「何人様でしょうか?」

見たらわかるやろ。

せめて「二人様ですね」と、言え。

せめて、客にしゃべらせるのを「yes,no」程度にせい。

だから、私は<客への質問攻撃>には返事をしないことで対処している。基本的に彼らとコミュニケーションすると、アタマにくるので、話したくないのだ。

それでも何度も聞く輩がいる。きっと彼らはサービスとは何ぞやを教えてもらうことなく、マニュアル頼りか、もし自分なりに考えているのなら少ない経験則だけで対処しているのだろう。

社員教育で教えるのは対処方法ではない。基本や核をまず理解させ、そのうえで基本どおりにできない場面や個別の事業スタイルに対応するための理由づけを説明した上で、教えるべきである。

こんなこと言うても、うるさいオバハンのひとりごちたる日記・・・ですやろな。

守りすぎ?!個人情報

2009 年 12 月 23 日 水曜日

以前、(一般市民に)関西国際空港を原点から見つめ直してもらおうとの意図で「原点」という映像を企画制作した。
日本の航空行政の歴史についての映像は、NHKニュースなどから拝借しなければならない。
「飛行場出て行け」という伊丹の住民反対運動や、「泉州空港反対」と子どもからおばあちゃんまでハチマキをして実機飛行を見つめる姿や、成田の闘争など、いっぱい借用を依頼したところ、なかなかいい映像(サンプル)を貸してくれることになった。
が、いざ編集となって本物をもらおうとすると、「人の顔がわかるから貸し出しできねぇ」。現物を管理している東京の管理職が貸し出しを承諾しない。もちろん怒ったのはワタシだが、NHK大阪の担当者も怒りよった。東京と大阪でなかなかのケンカをしてくれたらしい。

その担当者曰く「辞めるとまで言いました」。なかなかハラが据わってるヤンケ。

しかし、結果は貸してもらうことが出来ず、後ろ姿の写真や他社の映像で編集せざるを得なかった。おかげで当初考えていたほどの迫力は出すことが出来なかった。(ToT;;
・・・あれから5年。また、仕事で歴史的映像が必要になった。きっと肖像などの個人情報管理はますます厳しくなっているに違いない。

でも、でも、反対運動したのはその人の責任でやったはず。顔が出たってええやないか。
なんでもかんでも個人の権利と保護ばっかり。
なんやヘンや。誰も文句を言わないのもヘンや。

させていただきます。

2009 年 11 月 16 日 月曜日

「●●します」を謙遜して「●●させていただきます」と言う言葉がはびこっている。

実はかなり以前は使っていた。が、この頃はほとんど使わない。

とくに民主党政権になってから、閣僚らの多用に閉口しているからだ。

例えば11月13日の前原国交大臣の発言。

「2点だけ私の方から発言をさせて頂きたいと思います。 1つは、今日午後5時45分から第1回の交通基本法の検討会をやらせて頂きたいと思います。」(国交省ホームページより)

することが決まってるのだから「思います」はケッタイだし、はやいハナシ「検討会をいたします」で、いいのではないか。とくに<凍結>や<削減>など内容が厳しい場合はなおさらで、むしろ慇懃無礼に感じるのは私だけではないはずだ。

人のコミュニケーションは言葉遣いだけではなく、表情、息づかい、そこから感じ取られる心根があってこそのもの。確かに心根が表出しにくい人もいるが、それは表現力が小さいという別の側面を考えるべきだろう。

「させていただきます」の多用は、「よろしかったでしょうか」「コーヒーになります」などの適切でない使い方、いわゆる誤った接客マニュアル用語と大して変わらない。

さもありなん。民主党の接客用語集に載ってるに違いない!!